薄毛予防というと、すでに薄毛が進行している段階の人は意味がないと思われがちですが、そうではありません。
AGAというのは髪の毛は薄くなっても実は細くなっているだけで発毛はまだしていることが多いのです。
うぶ毛のような細い髪が多いので薄毛が目立ってしまいます。
それまでは太く濃い髪の毛が生えていたのに薄い髪になり弱くなっているのです。
AGAにより薄毛が進行した場合は、治療を行うことで早期に薄毛の悩みを解消することができるのです。
薄毛のメカニズムとは?原因は?
なぜ薄毛、ハゲになってしまうのでしょうか。
薄毛の原因はヘアサイクルの乱れによって毛乳頭や毛母細胞の働きが正常ではなくなります。
髪の毛には皮膚の表面に出ている毛幹と皮膚にうまっている毛根に区別されます。
髪の毛は表面が落ち込んだところの底でつくられ、表面に伸び出したもので、毛根の周りは毛包で囲まれています。
毛根部の下部には球根状にふくらんでいる毛球があります。
髪の毛はこの毛球に存在する毛母細胞の細胞分裂によって成長します。
髪の毛の色を決めるメラニンもこの毛母細胞といっしょにつくられています。
毛球部のそこは表皮側に向かってへこんでいて、そのへこみの中に毛乳頭があります。
これが髪の毛を成長させる栄養や酸素を毛細血管から取り入れ髪の成長、休止をコントロールする指令を出しています。
つまり毛を作るかなめの部分であるところが障害されることで薄毛が起こるのです。
毛乳頭や毛母細胞を障害する原因は主にホルモンや結構です。
また障害を引き起こす原因は遺伝、ストレス、食生活などさまざまなものがあります。
こうした原因のうち、取り除けるものはできるだけ取り除く必要があります。
そしてAGA治療を行うことで、その原因を解決することができ、抜け毛が減って発毛させることが可能になります。
ハゲや薄毛に悩む人にとって、いかに抜け毛を減らすかは大きな関心があると思います。
シャンプーをしていたら髪の毛がたくさん抜けた。
朝起きたら枕に髪の毛が大量に抜けていた。
薄毛を実感している人であれば、どれもがドキっとする瞬間です。
しかしここで髪の毛は抜けないと生えてこないということを知って起きましょう。
髪の毛は一定期間成長したあとに自然に抜け、またしばらくすると通常は同じ毛穴から同じような髪が生えてくるということを繰り返しています。
つまり髪の毛が抜けるからこそ新しい髪の毛が生えてくるのです。
AGA治療とヘアサイクルについて
髪の毛が抜けて、また生えることを「ヘアサイクル」といいます。
このヘアサイクルは年齢や性別によって多少異なりますが、女性では4〜6年、男性は3〜5年の成長期を続けて平均で5年の成長期があります。
その後、成長が止まり自然に抜ける準備をしている2〜3習慣の退行期になり、完全に成長が停止した休止期が2〜4ヶ月続きます。
その後、また新しい髪の毛の成長が始まってくると古い髪の毛は自然に抜けていきます。
髪の毛の発生期には凝縮していた毛乳頭が再び成長をはじめ、様々な成長因子などにより再び活性化されて毛母細胞も再びつくられ、表皮側に向かって新しい髪の毛を作り始めます。
髪の毛の成長が始まると休止期でとどまっていた古い髪の毛は押し出されてだつもうし、新しい髪が皮膚の表面にでてきます。
本来髪の毛の細胞分裂は非常に活発
健康な頭皮では退行期に相当する髪の毛は髪の毛全体の約1%、休止期に相当するのは9〜14%で残りは成長期に相当する髪の毛です。
このような活動がそれぞれ毛包で毎日ランダムに行われているため、髪の毛は毎日抜けるのが普通なのです。
そして全体としての髪の量は一定しています。
成長期の髪の毛は通常休むことなく伸び続けています。
標準的な成長速度は1日あたり0.35ミリ〜0.4ミリにもなります。
髪の毛は体の細胞分裂の中でも腸の絨毛細胞とならんで一番活発な部分なのです。
細胞分裂がさかんであるということは、それだけガン化する危険も多いということで、この細胞の誤作動を防ぐためにも抜けてリセットする必要があるという考え方もあります。
AGA治療によってヘアサイクルを正常に戻す
抜け毛は新しい髪の毛が生えるために必要不可欠なものですが、AGAを発症するとヘアサイクルに乱れが生じて薄毛の原因になってしまいます。
具体的にはサイクルの終わりにきた髪は1日50〜100本程度抜けますからこの程度の抜け毛なら心配する必要はありません。
しかし1日100本以上の抜け毛があるようであればAGAを発症している可能性があります。
早期にAGA治療を開始することで抜け毛を減らし、ヘアサイクルを正常に戻すことが可能になります。
薄毛の原因として遺伝的要素が深く関わっていることはご存知の人も多いと思います。
胎児の段階で将来黒髪になるか金髪になるか、直毛かくせ毛かなど毛髪に関わる親の遺伝性が全て受け継がれます。
この遺伝情報を受け継いだ最初の毛母細胞ができると、その後、細胞分裂が繰り返され毛髪がつくられます。
薄毛そのものの遺伝はまだ見つかっていませんが、親から受け継いだ薄毛を起こしやすい体質、骨格、皮膚の状態などさまざまな遺伝因子があります。
男性の75%は薄毛の遺伝を持っている
遺伝が深く関わっている薄毛の場合、遺伝因子が1つあった場合、男性は薄毛になりやすいのですが、女性にはその心配はありません。
しかし遺伝因子が2つあると男女どちらも薄毛になるリスクが高くなるといわれています。
遺伝を受け継ぐ確率は両親からの場合が最も高く、両親のいずれにも薄毛があった場合、男女ともに薄毛になりやすいといわれています。
他に祖父母や曾祖父母からも受け継ぐ可能性があります。
祖父母や叔父、叔母に薄毛の人がいる場合、女性は大丈夫ですが、男性は薄毛になる可能性があります。
さまざまな調査結果を解析すると男性は75%、女性は29%の確率で薄毛の遺伝子的体質を受け継いでいると言われています。
ですから、親や親戚の薄毛をみて心配になったなら早めのAGA治療が肝心です。
男性ホルモンと薄毛の関係
また薄毛、AGAには男性ホルモンが関係しています。
アメリカのハミルトン医師の実験によると思春期前に去勢して睾丸を取り除くと薄毛は発症せず、薄毛の進行が始まった人が去勢をした場合は進行が止まるようです。
そしてこのような人たちに男性ホルモンを注射するとまた薄毛になり始めたという実験結果があります。
また薄毛になりやすい前頭部と、薄毛になりにくい後頭部の頭髪を交換移植したら後頭部から前頭部に移植した頭髪はそのままで、前頭部から後頭部に移植した頭髪は脱毛したという結果もあります。
ということは同じ人でも場所によって薄毛と男性ホルモンの関係は異なると考えられます。
頭皮の場所ごとに毛の男性ホルモン感受性が決まっていて、その性質は植えかえられても変化せず新しい場所の毛と同じ感受性は示さないという性質を持っていると考えられるのです。
薄毛になりやすい人の8割が心理学でいう神経質タイプだったらしいです。
イライラしていたり、心配事が多かったりするとストレスから皮脂の分泌も増すことが明らかになっています。
またストレスがあると自律神経のバランスが崩れます。
自律神経は、自ら意識しないでも自然に体の各機能を調整するように働いてくれる神経です。
交感神経と副交感神経があり、自動車のブレーキにたとえられるのが副交感神経、アクセルの役割を担うのが交感神経です。
例えば目覚めると活動モードになり意欲的に活動できるのは交感神経の働きです。
具体的には血圧が上昇し体に血液がめぐって活発になります。
一方、夜になると血圧が下がり、リラックスモードになり、体は急速に向かおうとします。
これは副交感神経の働きです。
ストレスがあると、この2つのバランスが崩れると同時に緊急の際には生体を活性化させて攻撃態勢をつくるカテコラミンというホルモンが分泌されます。
これはストレスに対抗するためには欠かせないホルモンなのですが、このホルモンが分泌されると血管が収縮しやすくなり、交感神経の緊張から胃腸障害を起こすようになります。
そのために胃腸の消化、吸収が悪化して栄養不足から抜け毛が増えて薄毛になります。
また毛乳頭に通っている毛細血管も収縮しやすくなるため、髪の毛にも栄養がいきわたりにくくなり抜け毛が増えて薄毛になります。
このようなことを避けるためにもストレスを避けて毎日を快適に過ごし、睡眠不足にならないように気をつけることが大切です。